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2011/06/16

ふっさふさ

最近タイトルがオヤジギャグみたいになってますが。

思いつかないんです。すいません。

多摩の果てまで行って見た際、途中で以前から気になっていた建物を通るので寄って見ることにしました。

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福生市庁舎です。

設計は山本理顕。

雑誌で見て以来気になっていて、わりあい近場ということもありいつか行こう行こうと言っていたのですがなかなか実現できず、ついにこの度ソロプレイ。

ご覧のとおり、福生市庁舎は執務室を中心とした第一棟と議会機能を中心とした第二棟のツインタワー構造。

これだけでもうかなり圧巻です。

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これが二棟。しかも

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丘の上に建っています。

どういうことかといいますと。

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こうなっちょります。

敷地一面に地面から続く丘が広がり、丘の広場の煉瓦の床がそのままタワーの壁に連続しています。

Photo わかりますかね。わかりづらいですかね。地形を利用して2F部分に丘が作られていて、1Fは丘に埋まった地中部分として二つのタワーをつなげている構造です。

わかりづらければ福生市役所のHPを見てみてください。

ではレビューいきます。

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南面角の広場接地部から。手前が第二棟、奥が第一棟。

タワーの構造は格子状のプレキャストコンクリートを現場打ちでつないでいるそうです。

尚チューブ構造部材の梁は階ごとに交互にすることで軸力を分散し、階が上がるにつれ格子が細くなっています。見事!!

H1201018_559

1階フォーラム。各種手続窓口が設置されています。
フォーラム内にタワーにも用いられているチューブ構造が現れ、インデックスパネルを持ったカウンターが配置。

照明はタスクアンビエント方式。ベースを間接照明としているため、影ができにくい柔らかな空間を作り出しています。因みに空調は床吹き出し!

H1201018_560

北側道路から第二棟エントランスをのぞむ。格子状の構造が丘の広場のスラブを貫通してそのままフォーラムに現れているのが分かります。格子3マスで1層ですね。

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第2棟5階廊下。開口にはアルミルーバーが取り付けられ、これで採光を調整します。

恐らく冬季や夜間はルーバーを閉め切る事で建物内の空気を保温できるものかと。

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ストラクチャーは垂直に降りるが外壁はスカート状に丘に広がり、壁と床が連続した曲面を作っています。

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丘の広場からのぞむ第一棟2F。

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同じく第二棟2F。

どちらも壁から床へ連続している煉瓦が丘の広場へ自然になじみ、公園に似た空間を作っています。

ミヤモト、特に理顕が好きなわけではないのですが、この市庁舎を見たときに「これです!」というものを感じたのです。

思うに、ヨーロッパでは庁舎は自分たちのものという意識が強いと思います。
ストックホルムの市庁舎はノーベル賞授与式に使われるような、シンボリックな場所であると同時に日常的に市民が訪れ自分たちのものだと思える建築になっているように思うのです。
それに比べて日本の庁舎はあくまで行政施設という印象が強いと思います。
東京都庁舎設計コンペ時に磯崎新が出したという案も、権威的な超高層ではなく、もっと市民に開かれた構成にすべき、という批判的なものだったといいます。
やはり市庁舎にとって大切なのは、権威の象徴ではなく市民の建物であり、かつシンボル性を持ったものであるべきなのだと思うのです。

その意味で福生市庁舎は、同じ形の建物を二つ建てるツインタワー構造でシンボル性を獲得し、敷地に公園を作るのではなく、丘の広場によって敷地を公園にしてしまうことで子供から高齢者まで自由に歩くことができる場所となっているといえるのです。

ちなみに当初は煉瓦によるスキンではなく、全面ガラスのダブルスキンでの案だったそう。
横田基地が近いことで防衛省の防音基準を満たすため断念したそうですがそれも見たかったですねえ。

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